足の弱い義母や親と暮らしていると、災害で水道が止まったとき「うちは何リットル用意すればいいのだろう」と迷いませんか。断水は地震だけでなく、水道管の事故や大雨の後にも起こります。飲み水はもちろん、トイレや体拭きに使う生活用水まで考えると、必要な量は思っているより多くなりがちです。とくに高齢者は喉の渇きに気づきにくく、水分不足になっても本人が気づかないことがあります。この記事では、高齢の家族がいる家庭が断水に備えて用意しておきたい水の量を、飲料水と生活用水に分けて具体的に整理します。
- 何リットル用意すればいいか分からない
- 飲み水だけで満足してしまう
- トイレの水を忘れがち
- 高齢者は水分不足に気づきにくい
- 置き場所と重さの問題

前にペットボトルの水を少し買っておいたのですが、それで足りているのか分かりません。義母の分も考えると、どれくらい必要なんでしょうか。

飲み水だけでなく、トイレや体拭きに使う水も別に必要です。計算はシンプルなので、この記事の手順どおりに人数を当てはめれば、うちに必要な量がすぐに分かりますよ。
断水への備えは、難しい知識がなくてもできます。1人1日3リットルの飲料水に、生活用水を別枠で足していくだけです。読み終えるころには、うちの家族の人数で何リットル、何本用意すればいいかがはっきりします。
断水時に高齢者がいる家庭に必要な水の量

まずは基本の数字を押さえましょう。飲料水は1人1日3リットルが目安とされています。これは国や自治体の防災の指針でも使われている数字です。ここに、高齢者がいる家庭ならではの注意点を3つ加えて見ていきます。
飲料水は1人1日3リットルが目安
1人1日3リットルという数字には、飲み水だけでなく、みそ汁やお茶など料理に使う水分もふくまれています。4人家族なら1日で12リットル、3日分なら36リットルが目安になります。
市販の2リットルペットボトルなら、4人家族の3日分で18本です。多く感じるかもしれませんが、月に数本ずつ買い足していけば無理なくそろえられます。
高齢者は脱水に気づきにくいため多めに見ておく
加齢とともに喉の渇きを感じるセンサーが鈍くなり、本人が「大丈夫」と言っていても、実際には水分が足りていないことがあります。トイレが近くなるからと、高齢者が自分から水分を控えてしまうケースも少なくありません。
持病で水分制限がある場合を除き、高齢者の分は目安より少し多めに見ておくと安心です。ふだんから「時間を決めてひと口飲む」習慣をつけておくと、災害時にも続けやすくなります。
飲料水と生活用水は別に数える
断水すると止まるのは飲み水だけではありません。トイレを流す水、体を拭く水、食器を洗う水など、生活用水も同時に止まります。飲料水の備えだけで安心してしまうと、生活面で大きく困ることになります。
生活用水は飲料水ほど水質にこだわる必要がないため、お風呂の残り湯や給水タンクを活用する方法もあります。次の章以降で、生活用水の内訳と確保のしかたを詳しく見ていきます。
- トイレを流す水
- 体を拭く・清潔を保つ水
- 食器や手を洗う水
- 洗濯に使う水
目安の数字が分かったら、次は家族の人数から実際の必要量を計算してみましょう。
家族の人数から水の備蓄量を計算する

ここが記事の中心です。飲料水3リットル×人数×日数で必要量が決まります。まず3日分を目標にし、余裕ができたら1週間分まで増やしていきましょう。
まず3日分、次に1週間分を目標にする
3日分は災害直後の混乱期をしのぐための最低ライン、1週間分は給水車や支援物資が安定するまでを見込んだ量です。4人家族なら3日分で36リットル、1週間分で84リットルが目安になります。
すべてを一度にそろえる必要はありません。買い物のたびに2リットルを2本ずつ買い足していけば、数か月で1週間分に届きます。

ペットボトルと給水タンクを使い分ける
飲料水はふだん飲み慣れた市販のペットボトルで備えるのが安心です。賞味期限のない長期保存水と、ふだん使いの水を組み合わせておくと、入れ替えの手間が減ります。
生活用水は、ポリタンクや給水袋にまとめて備えると、給水車が来たときにも運びやすくなります。高齢者がいる家庭では、軽い容器を複数に分けておくと、一人でも運びやすくなります。
置き場所は取り出しやすさで決める
水は重く、床が抜けるほどではなくても、高い場所に置くと取り出すときに危険です。玄関脇や納戸の低い位置など、腰の高さ以下で取り出しやすい場所にまとめておきましょう。
義母や親が自分で取り出す可能性も考え、重いケースのままではなく、2リットルや500ミリリットルの小分けも用意しておくと、いざというとき本人でも扱いやすくなります。
断水時に生活用水をどう確保するか

飲料水の量が決まったら、次は生活用水です。トイレ・体拭き・食器洗いの3つに分けて、それぞれの代用手段を決めておくと、断水中も生活のリズムを保ちやすくなります。
トイレは携帯トイレ・簡易トイレで代替する
水洗トイレは断水すると使えなくなります。無理に水を流そうとすると配管が詰まり、復旧後にさらに大きなトラブルになることがあります。携帯トイレや簡易トイレを人数分用意しておきましょう。
高齢者は我慢すると体調を崩しやすいため、トイレの備えは飲料水と同じくらい優先度が高いと考えてください。設置の手順を事前に一度試しておくと、暗い中でも慌てません。
体拭きはウェットタオル・清拭シートで代用する
入浴ができない期間は、体拭き用のウェットタオルや清拭シートで清潔を保ちます。とくに高齢者は皮膚が乾燥しやすく、清潔を保てないと床ずれや感染の原因にもなります。
顔・手・足先だけでも拭くようにすると、気分もすっきりします。使い捨てタイプを多めに備えておくと、水を使わずに済みます。
お風呂の残り湯を生活用水として活用する
断水の予兆がある地域や、台風・大雨のときは、お風呂の水を抜かずに残しておくと、トイレを流す水として使えます。飲料には使えませんが、生活用水としては十分役立ちます。
小さな子どもや歩行が不安定な高齢者がいる家庭では、浴槽のふたを閉めておくなど、転倒や事故の防止も忘れないようにしましょう。
断水が始まったときの動き方

備蓄が万全でも、実際に断水が起きたときにどう動くかを決めていないと、慌ててしまいます。情報の調べ方と、備蓄が減ってきたときの行動をあらかじめ決めておきましょう。
給水車・給水拠点の情報を確認する方法を決めておく
断水が起きると、自治体が給水車や給水拠点の場所をホームページや防災アプリ、広報車で知らせます。停電時は情報を得にくくなるため、携帯ラジオや、あらかじめ確認しておいた最寄りの給水拠点の場所を控えておくと安心です。
高齢者が一人で給水拠点まで水を運ぶのは難しいため、誰が取りに行くか、どの容器で運ぶかを家族内で決めておきましょう。
備蓄が半分になったら買い足すタイミングと決めておく
断水がいつ終わるかは分かりません。備蓄が半分に減った時点で、給水拠点や店舗での補充を検討するようにすると、底をつく前に動けます。
残量を家族全員が分かるように、ペットボトルの数を数えやすい場所にまとめておくと、誰が見ても「あとどれくらいあるか」が一目で分かります。
持病がある場合は水分管理をより慎重にする
腎臓病や心不全などで水分制限のある高齢者は、断水中でも自己判断で制限を緩めないことが大切です。かかりつけ医に、災害時の水分の取り方について事前に相談しておくと、いざというとき迷わずに済みます。
逆に、脱水を起こしやすい持病がある場合は、経口補水液を多めに備えておくと安心です。ふだんの服薬管理とあわせて、お薬手帳に水分に関する注意点も書き添えておきましょう。

よくある質問

最後に、断水対策の水の備えについて、寄せられることの多い質問をまとめました。気になる項目だけ読んでいただいて構いません。うちの場合はどうだろうと置き換えながら読んでみてください。
水はペットボトルと水道水のどちらで備えればいいですか
飲料水は、賞味期限が長い市販のペットボトルでの備蓄が基本です。水道水を保存する場合は、清潔な容器に入れて冷暗所で保管し、3日を目安に入れ替えてください。長期保存を考えるなら市販の長期保存水が手間なく安心です。
生活用水はどれくらい備えておけばいいですか
決まった正解はありませんが、トイレ1回あたり約6〜8リットルが目安です。携帯トイレを使う場合は水を使わずに済むため、生活用水はお風呂の残り湯や給水タンクで補う考え方で十分です。
断水はどれくらいの期間続くことがありますか
地震の規模や被害状況によって幅がありますが、数日から数週間かかることもあります。過去の災害では1週間以上続いた地域もあるため、1週間分を目標に少しずつそろえておくと安心です。
高齢者が水分を嫌がるときはどうすればいいですか
一気に多く飲ませようとせず、ゼリー飲料やとろみをつけた飲み物など、飲みやすい形に変えてみましょう。「時間を決めてひと口だけ」と声をかけると、負担を感じずに続けてもらいやすくなります。
ペットボトルの水にも消費期限はありますか
あります。市販の水は容器からの蒸発を考慮した期限が設定されており、2年前後のものが一般的です。長期保存用は5年以上のものもあります。備蓄を始めたら、期限を大きくメモしておき、年に1回は確認する習慣をつけましょう。
まとめ

断水への備えは、難しい計算をしなくても、飲料水1人1日3リットル×人数×日数と、トイレ・体拭き・食器洗いの生活用水を分けて考えるだけで十分整理できます。高齢者は水分不足に気づきにくいことを念頭に置き、飲料水は少し多めに、トイレの備えは飲料水と同じくらい優先して用意しておきましょう。給水拠点の確認方法と、誰が水を運ぶかを家族で決めておけば、実際に断水が起きたときも落ち着いて動けます。
- 飲料水は1人1日3リットル
- まず3日分、次に1週間分
- 生活用水は飲料水と別枠で確保
- トイレは携帯・簡易トイレで代替
- 給水拠点の確認方法を決めておく
- 高齢者の水分不足に注意する
とはいえ、今日すべてをそろえる必要はありません。まずは家にある2リットルペットボトルの本数を数えて、家族の人数×3リットル×3日の数字と比べてみてください。足りない分だけ、次の買い物で買い足せば十分です。断水への備えは、家族の「困らない」を守る準備です。今日ひとつ動けば、次に水道が止まったときの不安は確実に軽くなります。高齢の家族がいる家庭の備えについて、このブログではこれからも具体的な手順をお伝えしていきます。


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